IFルートを6部クリア後に開く、周回型シナリオの設計

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IFルートを6部クリア後に開く、周回型シナリオの設計

今回やったこと / この記事について

歴史改変を扱うIFルートを、最初から選べる分岐ではなく、史実シナリオ全6部を終えた後に開く構想を整理する。ここで記録するのはゲーム内のシナリオ設計案であり、実装済みの機能や確定した販売計画ではない。出発点は、先に史実の流れを経験し、その周回で得た主人公の成長を次の選択につなげるという考え方だ。

先に史実を歩かせる理由

IFルートを最初から開けば、プレイヤーは改変の結果を選べる一方で、何を変えたのかを測る基準を持ちにくい。そこで史実シナリオを「部」に分け、全6部のクリアをグランドシナリオの解放条件にする。1周目を改変できない設計にすれば、元の流れで失われるものを経験した後に、別の手を試す意味が生まれる。

主人公は、オリジナルの舎弟ポジションとして置く案になっている。運命を変える目安として挙げられている能力値は、武力70・知力70だ。これはゲーム全体で検証済みの必要条件ではなく、設計上の目安である。能力を育てる時間と、シナリオの節目を進める時間を分けることで、IF解放が単なるメニュー上の鍵ではなく、周回の準備として機能することを狙う。

段階プレイヤーが経験すること設計上の役割
史実シナリオ第1〜6部元の流れを順に進める改変前の基準を作る
クリア後の育成主人公や関連人物を育てる次の周回へ準備する
グランドシナリオ過去の節目に別の手を打つ失われたものを取り戻す

この段階分けでは、史実シナリオはIFへの長い前置きではない。各部を単独でも遊べるまとまりにしつつ、全体を通したときに主人公の成長と改変の動機が積み上がる構成を目指す。部ごとの内容が弱ければ、6部を終えるまでプレイヤーを引っ張ることはできない。そのため、解放条件だけを先に置いて満足度が自動的に生まれると考えないことが重要になる。

改変の対象を節目として並べる

グランドシナリオでの改変案は、四つの節目に整理されている。曾頭市では晁蓋を生存させて隠棲させる。楊戩を始末して方臘の蜂起を防ぐ。対遼戦では童貫を退場させる。さらに、金の南下に備えて王進の辺境防衛へ援軍を出す。これは史実上の出来事を説明する記事ではなく、設計メモに記された物語上の介入点である。

四つの節目を一つの万能な選択肢にまとめず、異なる種類の判断として配置する。生存と隠棲、蜂起を防ぐ行動、指揮系統の変更、国境防衛への援軍では、必要な仲間や準備が違う。プレイヤーが一度の成功で全てを解決したように感じないよう、各節目の条件と結果を分けて設計する余地がある。

構想では、四大寇のうち葦泊以外の三つの勢力を味方にしなければ、金には勝てないという条件も置かれている。また、招安そのものを拒むのではなく、葦泊を売らずに認めさせることがIFの目標になる。権力から承認を得るかどうかだけを二択にせず、どの条件で受け入れられるかを物語の焦点にする設計だ。

1周目の取り返しのつかなさを残す

史実で非業の死を遂げる人物は、IFで救って仲間にする型が考えられている。最初の例として挙げられているのは、主人公の兄弟子にあたる人物だ。1周目では救えず、その出来事を引っ掛かりとして残す。IFで同じ局面に戻ったとき、準備や選択によって救えることを周回の報酬にする。

ここで大切なのは、最初の周回から改変できる設計を提案しないことだ。序盤から何でも変えられると、史実シナリオを体験する意味と、後から取り返す体験が薄くなる。一方で、失敗をただ見せるだけでは、2周目が作業に感じられる。救済に必要な条件を物語の進行と仲間の獲得に結び付け、プレイヤーが「今回は届いた」と理解できる形にする必要がある。

構想段階で残る検討事項

全6部の構成、各部の単独満足度、育成量、IFの解放条件は、まだ実装結果で裏付けられていない。能力値70という目安が適切か、四つの介入点がプレイ時間に収まるか、救済の条件が周回を面白くするかも未検証だ。今後の試作では、まず第1部だけでも「続きが気になる」体験と、クリア後に育成を続ける理由が成立するかを確かめる必要がある。

参照

  • 社内の設計メモ(「IFルートは史実の6部を終えないと開かない周回制」)

更新履歴

  • 2026-10-15: 初稿作成。構想段階の設計案として整理。

訂正履歴

なし。